ニャー & ニャーママ In New York:ローカルな話
ニャーは、来年の1月には13歳になるので法律上はひとりで公共交通機関を利用して通学してもオーケー(10歳までは留守番も含め、必ず保護者が必要)なのですが、バスはともかく地下鉄は、ひとりで乗せるのはまだちょっと不安なので、朝夕の通学も、お稽古ごとも、サッカーの試合も、全て私が車で送り迎えしています。
さて、師走に入って最初の火曜日。
ニャーのバイオリンの先生が、イーストサイド(23ストリートと1アベニューの角)からウエストサイド(59ストリートと11アベニューの角)に引っ越されてから初めてのレッスン。引っ越し前は、先生の� �住まいが学校から徒歩15分ほどのところだったので、授業が終わるとニャーはひとりで歩いて先生のお宅に伺い、レッスンの終わる頃に私が車で迎えに行っていました。
今回、引っ越されたのが、西の端。学校から公共交通機関を使って行こうとすると、たっぷり1時間以上かかってしまいます。車だったら、途中渋滞しても40分もあれば着くよね…
しかたない。学校まで迎えに行って、クロスタウン(マンハッタンを東西に移動すること)。レッスンが終わるまで待つか…
毎日毎日、週末もよく運転している私ですが、決して運転が好きなわけではなく(嫌いではないですが)、特にマンハッタンは駐車するのに難儀するので、できれば車では行きたくないと常々思っています。初めて行く場所は、周囲の勝手も分か らないし、ますます車では行きたくない… でもまあ、他にいい案もないし、先生のお宅の辺りはハドソンリバーに限りなく近い西の端の方だから、駐車スペースもすぐに見つかるでしょう。
誰がフランスの国を見つけましたか?
予想通り、10アベニューまで行くと(マンハッタンは南北に細長い島で、南北に走る広い道路がアベニュー。東西に走る道路がストリートと呼ばれます。アベニューは東から西へ1から12まであり、中央の5アベニューが有名です。)交通量も少ないし、メーターパーキングの路上駐車スペースも簡単に見つかりそう。
とりあえず、先生がお住まいの高層ビルの前でニャーを下ろし、先にお部屋に行ってレッスンを始めてもらうことにし、私はひとりで周辺をぐるっとひと回り。10アベニューの1時間制限のメーターパーキングに車を停めました。このために、クオーター(25セント硬貨)もたくさんもってきたし、しっかり1時間分6枚の� �オーターを入れ、メーターの数字も確認して、車を離れました。
先生のお宅でレッスンが終わるのを待っているうちに、車を停めてから50分が経過したので、コインを足すために車へと向かいました。日暮れが早くなり、夕方5時でも外は真っ暗だし寒い… 車を停めた場所へ足早に急ぐと、
…? おかしい。
ここに停めたはずなんだけど、勘違い?
ひとつ先の通りだっけ??
しばらくウロウロ、行ったり来たりしたものの、絶対この場所に間違いない…停めたはずの場所のメーターを見ると、残り時間は正しく私のメーターと合致する…でも、車がない! 私の車があったはずのスペースのすぐ前の車が、今、正にレッカーされようとしているところで、見れば、道の反対側にも、隣りの通りにも、いたるところにレッカー車が出動している…
レッカーされたんだ
でも、理由が見当たらないので、まだ半信半疑。幸い(?)車をレッカー車で牽引しようとしているお巡りさんが目の前にいたので、ききました。
ああ、それはレッカーされたんだよ。
え〜?でも、ちゃんとお金入れたし、ほら、まだ17分も残ってるでしょ?
どこにフロリダ州タンパで運転免許を取得するには
4時以降に停めたんじゃないの?ほら、サインに書いてあるでしょ?4時から7時はNO Parking って。
言われるままに、お巡りさんの指差す方向を見たら
ガーン!
書いてある〜!!
どうして気づかなかったんだろうとか、そういう疑問は後回しにして、とにかく今は、このお巡りさんがいる間に、必要な情報を全てゲットするのが先決。
レッカーされた車はどこに取りに行けばいい?今取りに行っても開いている?支払いはクレジットカードでもできる? などなど、このお巡りさんを逃すまい、と矢継ぎ早に質問。幸い、ドラマに出て来そうな仕事のできるNYPDオフィサーといった感じの(見かけもカッコ良かった♪)方で、仕事をしながらも、親切に質問に答えてくれました。レッカー代185ドルだよ、と、きいてないことまで教えてくれたのには苦笑してしましたが…
自分でも意外だったのですが、レッカーされた事実はそこまでショックではなく(もちろんショックはシ ョックだったのですが)、盗まれたんじゃなくて良かった〜、とか、すごく近いカーパウンド(Car Pound=レッカーされた車が持って行かれるところ)で良かった〜、とか、今日中に引き取れて良かった〜、とか、安堵の気持ちの方が強かったのでした。
さて、レッスンの終わったニャーと一緒にタクシーでカーパウンドに向かいました。場所は38ストリートの12アベニュー。先生のお宅から2km弱。ひとりだったら間違いなく走って行ってましたね(笑) タクシーを降りて、暗い中 Car Pound→のサインに従い、川方面へ歩いて行くと、ありました。掘建て小屋のような施設が!中に入ると、
うわっ、こんなに待ってるの?!
エイリアンが来ている
先客が7、8人、インフォメーション窓口の列に並んでおり、待合室のイスはいっぱい。建物の中はインフォメーション窓口がひとつに、キャッシャー窓口が5つ。待合室のイスは16。まずはインフォメーション窓口で免許証を渡し、車種を告げます。そして、自分の名前が呼ばれるのを待ちます。すぐにイスが空いたので、取りあえずニャーを座らせて宿題に取りかかってもらいました。インフォメーションの列に並び、順番が来て車種を告げ、支払いに呼ばれるまで、合わせて45分くらいでしょうか…
なにせ、始めての出来ごとで、カーパウンドなるものを見るのも足を踏み入れるのも初めての経験だったので、何だかワクワク(笑)ニャーも別に、あきれ ているでもなく、怒っているでもなく、ただ「お腹空いたね〜」とのんきに宿題をしているしで、45分待たされてもイライラはしませんでした。
お役人仕事にありがちな、尊大な仕事態度は、このカーパウンドで働く人たちには見受けられず、特にフレンドリーということもありませんでしたが、十分ナイスな対応だったのも好感が持てました。クレジットカードで185ドルの支払いを済ませ、レシートと受け渡し証をもらい、隣りの部屋に移動。そこで係の人が車に案内してくれて、無事に車とご対面できました。「あ〜、終わった、終わった。おウチに帰れる♪」と喜んでいると、ニャーが
ねえ、ママ。そのワイパーに挟まってるの、何?
ガーーーーン、そうだ!
駐車違反は
レッカー代金と別だったんだ!!
ワイパーに挟まっていたのは、交通違反のチケットでした。
115ドルなり…
車まで連れて行ってくれた係のお兄さん、私のがっかり具合をかわいそうだと思ったんでしょうかね〜、「その罰金は30日以内に支払いえば大丈夫ですからね」と、カーパウンド(広いんです、とっても)から出口までの順路と、出る時のプロシージャーを爽やかな笑顔とともに懇切丁寧にしてくれました。ありがとうね、お兄さん♪
結局、300ドルの出費となってしまった、今回の駐車違反。
なぜ、こんなことになってしまったんだろうと、振り返ってみました。
これはやっぱり、まんまとNYCの思うつぼにハマったんですね〜。
レッカーに気づいたときの状況を想い出すと、ぐるっと見渡した限りでレッカー車が7、8台目に入りましたから、一斉に出動� �て検挙していたということですよね。さらに、お巡りさんに指摘された「4−7時はNo Parking」のサインも、「メーターパーキング」「制限時間1時間」「日曜日は除く」などのサインの更に上、車に座ったまま見上げても視界に入りにくいところに設置されているんです。そして、この「4−7時はNo Parking」という縛りを設ける理由がこの場所にはないし、この制限はとてもめずらしい… たぶん、この一帯が、カーパウンドに近く道幅が広いわりに交通量が少なくレッカーしやすい、そして、大学キャンパス付近でゲストがパークする、ということで、市の収入源になっているんだと思います。NY市も財源確保に知恵を絞っているということですね。ちょっと感心してしまいました。
300ドルは確かに痛かったですが、日頃、チャリティーなどで寄付することもないので、NY市に寄付したと思ってあきらめることにしました。気づきにくいサインだったとは言え、もちろん気づかなかった私の落ち度なわけですし、交通事故に遭って怪我をしたわけでも、車を盗まれたわけでもないですから…
でも、来週は絶対に、レッカーさ れないところに停めるぞ!!
0 コメント:
コメントを投稿